こちらは、同人PBeM「ディグラス〜光の名をカタる者」のサイトとなっております。
参加者12人満員御礼となりました。ありがとうございます。
 キャストシート提出は3月15日となっております。諸事情で遅れる場合は、ご連絡ください。
 質問があれば七色金魚亭まで。
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2008年06月16日

カテゴリ:おしらせ
ちょっとおやすみをください。

今、ちょっと、精神的に不安定です。
 安定するまで少しお待ちください。
posted by 七軌 りん at 21:29 | Comment(2) | TrackBack(0) | おしらせ

2008年06月11日

カテゴリ:おしらせ
1−14

 メルクマーレ広場からルーディ通りに向かうローザ通りで、いつものように露店を広げようとしたボーンダイスは、人相の悪い傭兵が数人ほどたむろしているのに気づいた。こんな日は交易市の商人達が運営する職業斡旋所も閑散としている。彼らがなんのためにここに居るのかは自明だった。
「やれやれ、商売にならないねぇ」
 紫色のローブに無数に縫いつけた化石や牙のアクセサリをカチャカチャ言わせながら、地面に敷いた布ごと商品をまとめてメルクマーレ広場へと向かおうと腰を上げた。上手くすれば今からでも出店の場所くらいはあるだろう。
「あれ?おばちゃん、店じまい?」
「おばちゃんも、見物に行くんだ?」
 荷物を担いだボーンダイスに、斜め上から2つ声がかかる。一方はベドウィンの少年、もう一方は金黒のメッシュ頭から耳がぴょっこりと飛び出している。
「おや?」
 メッシュ頭の猫耳には何度かサイコロを売ったことがある。数日ごとに来て「なくしたー」とあっけらかんと言ってきたが、そのうちサイコロ遊びに飽きたのか来なくなっていた。名前は……聞いたことがなかった。
「見物するなら良い場所教えるけど?」
 ふたりは無邪気にボーンダイスの手を引くと、メルクマーレ広場へ向かって歩き始めた。ボーンダイスの答えを聞くつもりはないらしい。


 騎士団はセルナ通りの交通整理に追われていた。
「もう!どうして増員無しなのよ!」
 グラスコフの隣でクランシェファが癇癪を起こしていた。二日前に却下された増員願い。ローフィエン騎士団にできることと言えば、セルナ通りの雑踏警備がやっとだった。他の場所には、ジオスや商工会が雇った傭兵や私兵がしっかりと固めているという。彼らは手練れが多く、義賊ケルディアールを捕まえるための布陣を敷いている。
 跡の残り滓のような雑踏警備につくのは、シェファ麾下のローフィエン騎士団だ。
「しかも、よこしてくれたのはやる気はあっても実戦経験無しの新人ばかり!」
 地団駄を踏む勢いで愚痴ったシェファは、隣に立つグラスコフの存在にはたと気づいて、ばつが悪そうに見上げた。
「すみません。あなたはベテランですよね……」
「ん?……ああ」
 濃い眉を寄せて考え込んでいたグラスコフの短い返答を、シェファは機嫌を損ねたものだと考え、重ねて小さく「すみません」と呟いた。
posted by 七軌 りん at 22:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | おしらせ

2008年06月08日

カテゴリ:おしらせ
おやすみします。

 お片付けしていて、人形劇三国志のフィギュアを組み立てるのに夢中になりました。コンプリしたはずなのに、何体か足りなくなっている……おかしいなぁ……。

 そんなわけで、片付け+下向き猫背の作業のおかげで、体調が優れません。今日はお休みします。
posted by 七軌 りん at 22:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | おしらせ

2008年06月07日

カテゴリ:本編:1 処刑
1−13

 メルクマーレ広場の北辺にかかっていた大がかりな覆いが取り払われた。大人の頭よりも高いやぐらの上には、数人の傭兵が立っている。目を配れば、やぐらを囲む柵のまわりにも傭兵が間隙なく配置されている。そのまわりには、朝早くから人垣ができていた。
 メルクマーレ広場の混雑は周囲に広がり、北東に延びる大通り「フィオセア通り」さえ、馬車での通行を困難にした。
「馬車で通れるのはこれくらいまでか……ここからは歩いて見に行こうか」
「え……?」
 柔らかな物腰で手を取られ、慌てて竪琴を手に取る。お祭りを楽しもうと誘われるまま屋敷を連れ出されたマーリンは、これから何が起こるのかを知らされてはいない。
 はぐれないようにとしっかりと繋がれた手に、最近感じる不安はなんだろう?それほど権力がないとはいえ、貴族の彼がそれほど簡単に彼女を手放すことにはならないはずなのに?
 手を引かれるまま、メルクマーレ広場に入った彼女は、その喧噪に圧倒されて立ち止まった。
「大丈夫?」
「ええ、少し驚いただけですわ」
 軽く頷いて顔を上げる。
 広場のまわりの建物に沿って、様々な露店が立っていた。その隙間を埋めるように大道芸人や物乞いが、人の気を引こうと声を上げている。頭の上にかごを載せて品物を売り歩いている人もいる。どっちを向いても、人だらけ。
 驚いてたじろいだものの、マーリンもすぐにその昂揚に飲まれるように広場へと入った。
「何があるんですの?」
 背の高い同行者に問えば「お楽しみだよ」と笑うばかり。
posted by 七軌 りん at 22:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本編:1 処刑

2008年06月06日

カテゴリ:本編:1 処刑
1−12

 時間の感覚が曖昧になっている。方向感覚も、だ。今まで歩いて来たはずの方向へ後戻りしたはずだが、いつのまにか天井から差し込んでいたわずかな光もなくなり、魔法で灯した明かりに照らされるのは煉瓦や石造りの壁ではなくなっている。岩盤がむき出しの壁は、自然の形状ではなく、慌てて掘ったようなごつごつとした掘削面だ。
 いつ頃から周囲の様相が変わっただろう?
 首をかしげるが、記憶が曖昧になっている。
「おかしい……」
 「闇」の呟きは、地下迷宮の底に吸い込まれるように消えた。
 つかみどころのない作為的な魔力を感じる。からだのどこかで、奇妙な高揚感を感じるのは、その魔力のせいなのかもしれない。
 真っ暗な視線の先で、赤い光が瞬いた。
posted by 七軌 りん at 22:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本編:1 処刑

2008年06月04日

カテゴリ:本編:1 処刑
1−11

「昼、向かいっ側には居なかったろ?」
 席に着くなり、大ジョッキ2つと肴の皿を並べて、青い髪の青年はシンに問う。長い銀髪とバスタードソードは目立つ。「そういう俺もだけどさ」と青い前髪を引っ張って、青年は「リョート」と名乗った。
「だったら、このあたりに座ってるのが一番いいんだ」
 何に良いのか、話の主旨を省くリョートにいぶかしげな視線を向けると、リョートの方が不思議そうな顔で見返した。
「仕事に困ってなくて、この店に来て、支払いも良さそう……ていうと、なんか知りたいことがあるか旨い飯にありつきたいかどちらかって事」
「ああ」
 そういうことか、と頷くとリョートは面白そうに目を細めた。
「ま、呑もうぜ」
 持ち上げたジョッキをシンのそれに軽く合わせ、リョートは飲み始め、シンが聞きもしないことを話し始めた。
「ジオスはさ、支払いが良いから処刑の人手には困らないらしい。領主は今のところ傍観してるって言うか……動きたくても動けないんじゃないかな。商人相手に実権ないからね。街の中じゃ、ケルディアールがそんなに簡単に捕まるわけがないとか、内部で裏切りがあったんだろうとか、本当は地下の魔物なんじゃないかとか、無責任に噂されてるよ。処刑の方法は、たかだか鞭打ちとかの見せしめだけだろうとか言われてるけど、首切り役人が呼ばれたっていうのも聞いたな」
 俺が知っているのはこのくらい。役に立った?とでも言いたげにシンを見たリョートだったが、ジョッキが空になるとカウンターの向こうの店員に片手で振って見せた。
 褐色の顔に大きな白っぽい傷のある店員が、ニヤリと頷いて脇にいた少年に手を振る。銀色のツンツン頭は元気良くビヤダルの方へと姿を消した。店員はリョートに手で合図すると、再びカウンターに陣取っている美人に甘く囁いた。
posted by 七軌 りん at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本編:1 処刑

2008年06月02日

カテゴリ:本編:1 処刑
1−10

 メルクマーレ広場の南西側の職業斡旋所が閉じると、周辺にたむろしていた者はそのまま食堂街へと移る。職を得た者、得られなかった者は勿論、正規ではない方法で人を雇おうとする商人や、ただの観光客も集まってくる。
 メシの美味さと安さでごった返すその食堂の、混雑する入り口をどうにか抜けて座れそうなテーブルを捜しながら、シン・ソウウェイは雇い主メモリアルを宿に置いてきて正解だったと思う。どの席も相席で、椅子取りゲームのような状況だった。壁際でジョッキを持ったままで席を捜している者もいるほどである。
「混んでるなぁ」
 入り口の人だかりを抜けて、青い髪の青年がシンの横へと入ってきた。
「君、ぼーっとしているといつまでも座れないよ」
 ふいっと振り向いて、彼はシンの腕をとる。
「何をする」
 反射的にふりほどいたが相手は気にする様子もなく、カウンター近くに空いた席を指さした。
「ほら、あそこが空いた。行くぞ」
 胸当てにマントの下の肩当て、腰にちらりと見えたダガーと、乗馬ブーツ。どれも、使い古されたものだ。
「傭兵か」
 シンは胸のどこかでホッとして、そのあとを反射的に追った。
posted by 七軌 りん at 22:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本編:1 処刑

2008年05月30日

カテゴリ:おしらせ
続不調……。

 来週から仕事を長期休暇します。
 少しでも余裕が出てくればいいけど……どうなるんだろう……。

 とりあえず、今日も20日30日5%OFF♪なのでした。
posted by 七軌 りん at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | おしらせ

2008年05月29日

カテゴリ:おしらせ
ちょっと色々落ち込み中。

 体の変化についていけないとか、それで精神的にも不安定だったりするとか、そんなこんなで落ち込み中。
 ひとりで居ると、色々考え込んで思考の袋小路に迷い込んで、何もできなくなってしまうようで。ダメだなぁ……。
posted by 七軌 りん at 21:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | おしらせ

2008年05月28日

カテゴリ:本編:1 処刑
1−9

 天井からは光が幾筋も差し込んで、ときおり埃や闇の中で生きる羽虫がきらりと光る。ずいぶん歩いたが、今、どのあたりを歩いているか見当もつかなくなっていた。
 壁や天井を支えている柱は、大きな物では一辺が大人の腕ほどもある石材を頑丈に組み合わせたもので、天井も幅の広い石材をがっちりと組み合わせている。大きな石材の柱と柱の間には整然と煉瓦が積み上げられ、整備された下水道になっている。
 大通り沿いと推測される場所は、おおむね。
 大通りから路地の地下も整備された下水道といった風だが、ときおり、壁はアーチ状に切り取られ、木製の扉や、鉄格子が嵌め込まれていた。ところによっては、無造作に何枚もの板を釘で打ち止めただけの場所もある。
 迷った敗因は、天井から落ちてくる光を避けるために無造作に暗い方へと曲がったためだろうか。
「わざわざ今から日の光の当たる場所へ抜け出す気にもならないから、このまま探索を続けよう」
 そう考えて足を踏み出した瞬間、足元でぐしゃりというなんとも気色の悪い感覚に眉を潜めた。小さな魔法の光を灯すと、周囲にはすでに年月を経て完全に白骨化した無数の残骸が転がっていた。
posted by 七軌 りん at 22:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本編:1 処刑